道内のウキゴリ属3種(ウキゴリ・シマウキゴリ・スミウキゴリ)は外見が非常に似ています。
これら3種類のウキゴリ属は一見判別が困難と思われますが、要点を覚えるだけで容易に判別可能です。
同定の際に確認するポイントを紹介したいと思います。(一部経験に基づく私見です。)
まずは第1背鰭後縁を確認します。ウキゴリとシマウキゴリには黒色班が見られますが、スミウキゴリに黒色班は見られません。
黒色班の有無でスミウキゴリと同定可能です。
次に胸鰭を確認します。ウキゴリとスミウキゴリは無色透明ですが、シマウキゴリにのみ胸鰭基底に白色班が見られます。
胸鰭基底の白色班の有無でシマウキゴリと同定可能です。
第1背鰭後縁に黒色斑があり、胸鰭基底に白色班が無いものはウキゴリです。
上記の特徴だけでほぼ間違いなく同定可能ですが、他にも参考になり得る形態的特徴がいくつかあります。
シマウキゴリの尾柄部の黒色班は分岐する。(ローマ字のKに似ている)
スミウキゴリは体側の模様が尾柄近くを除き不明瞭。
ウキゴリは体側の模様が極めて明瞭。
しかしこれらの特徴は個体差が激しく、これだけで正確な同定は行えない為あくまで参考程度に覚えておくとよい。
生息環境も異なる。
ウキゴリは流れの穏やかな場所で水中をホバリングしている事が多い。
シマウキゴリは流れのある場所の石の下に隠れている事が多い。(あまり浮遊している所を見ない)
スミウキゴリは塩分に依存している為、河口付近や下流に生息場所が限られる。
採取場所からも参考程度の情報は得られるだろう。
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